「能楽が果たしたイノベーション~時代と共に移りゆく能楽」宝生流能楽

JSHRM Insights 教養講座シリーズ 「伝統文化から学ぶ人材開発」

「能楽が果たしたイノベーション~時代と共に移りゆく能楽」宝生流能楽
日本は、何百年と続く伝統が数多く存在する稀有な国です。脈々と続く伝統技術の存在は、それを伝えてきた人々がいたからです。前回は、流鏑馬を中心に伝統を守る小笠原流弓馬術礼法第31世嫡男小笠原清基氏を講師に迎えました。そして、今回は、観阿弥世阿弥により大成された能楽を取り上げ、講師には、シテ方能楽五流のうち、宝生流第20代宗家宝生和英氏をお迎えします。
宝生流は、大和地方に存在した4つの猿楽(大和4座)のうちの一つ外山(とび)座に由来し、室町時代に幕府の庇護を受け、発展しました。その後、徳川幕府が能楽を式楽として奨励し、幕府や各藩に能楽師は仕え、宝生流もその中で伝統を紡いできました。明治維新後、それまで能楽を保護していた武士階級の没落で存亡の危機を迎えますが、新しい支援者を得て、現代に至っています。今回、宝生和英氏を迎え、様々な時代を超えて能楽の伝統が社会において、どんな役割を果たして来たか?そして、そこに起こった能楽のイノベーションとは?現代においては?などのテーマで、お話をいただこうと思います。
先人の行ってきた知恵に触れていただくとともに、毎日の仕事や生活に追われる現代人の体や心に効く能楽を切り口としています。もしかしたら、それまで持たれていた能楽のイメージが変わるかもしれません。さらに、お話だけでなく、体験を交えて、皆様には、何かを感じていただこうと企画をしています。
プロフィール
講師:宝生流第20代宗家 宝生和英(ほうしょうかずふさ)氏

1986年東京生まれ。父、第19世宗家宝生英照に師事。宝生流能楽師佐野萌、今井泰男、三川泉の薫陶を受ける。1991年能「西王母」子方にて初舞台。2008年に宝生流第20代宗家を継承。これまでに「乱」「石橋」「道成寺」「翁」、一子相伝曲「弱法師雙調ノ舞」「安宅延年の舞」などを披く。伝統的な公演を基本に、現代社会においての能楽の価値を創造し提案をする。海外ではイタリア、香港にて活動。能楽を活用したアートマネジメントを展開している。これまでにミラノ万博、ミラノトリエンナーレ万博に参加。ジャパンオルフェオ、ミラノスカラ座シンポジウムなど日伊国交樹立150周年事業に多数参加。2016年には文化庁より東アジア文化交流使に任命され、香港に赴任し、毎年香港大学との交流事業を展開。2017年には日本バチカン国交樹立75周年バチカン勧進能を制作・主演。2018年ローマ・フィレンツェにて公演。

開催内容

  • 日 時:2018年9月25日(火)19:00-21:00(受付/開場)18:30~
  • 会 場:〒102-8643 東京都千代田区平河町2-13-12 公益財団法人 日本生産性本部内
  • 会 費:会員1,000円、会員同伴2,000円、一般3,000円
    ※応募多数の場合は先着順とさせていただきます。