『Insights』では、自主研究会におじゃまし、活動目的や内容、雰囲気などを取材しました。
今回は『フェニックス研究会』です。

フェニックス研究会

フェニックス研究会は、2017年7月に立ち上げたばかりの研究会で、現在月1回のペースで活動しています。立ち上げの目的としては
(1)人事の実務に携わる方々がぶつかっている課題を、労働関係の論文や書籍などのアカデミックな視点をヒントにして解決の糸口を探りたい(2)論文や書籍を批判的検討することで、自分の頭で自説を作り上げる場にしたい、というのが表向きの目的です。

「アカデミック」と「実務」が乖離していると良く言われますが、そもそも我々は「アカデミック」についてどれほど知っているのでしょうか。知らずに批判することはあってはならないというのが当研究会のスタンスです。もっとも、アカデミックな論文を読み込むというのは一人では労力のいる作業ですが、テーマと日程を決めてグループで読み込んだり、研究者の方に直接発表を頂いたりすることにより、出来る限り「アカデミック」を身近なものに、気軽に通える大学院のような雰囲気にできればと考えています。

裏向きの目的としては、こういう研究会を立ち上げて自分を追い込まないと、新しいものに触れる機会を避けてしまうという私的な面もありますが…。
 内容は、(1)ゲストスピーカーを招いて、著書・論文に関するスピーチと質疑応答・議論を行う回と、(2)主催者が指定した書籍・論文をネタに、参加者どうしで議論するという回に分かれます。当研究会は9月末までに2回開催しており、第1回は学習院大学の山崎京子特任教授による「学術論文の読み方と統計の基礎」のレクチャーとして、『社会科学系大学院生のための研究の進め方(同文館出版)』と実際の研究論文を引きながら、研究者が理論を作っていく上で必要となること((1)先行研究を踏まえつつ、なお手つかずとなっている分野を模索すること、(2)定性的・定量的にかかわらず、科学的手法でアプローチすること)を解説いただきました。

第2回は、労働政策研究・研修機構の濱口桂一郎氏による「日本型雇用システムの課題」のスピーチとして、「メンバーシップ型雇用」という日本独特の雇用システムが歴史的に形成された経緯と、それが現在までの日本の雇用にどのような功罪をもたらしてきたかを解説いただき、さながら大学の講義のような雰囲気でした。

今後の予定は、10月にスパイスアップ・ジャパン代表取締役の豊田圭一氏に「グローバルリーダーシップ」についての講義を、11月には筑摩書房より刊行されている『ゆとり世代はなぜ転職を繰り返すのか?』を題材に、「ゆとり世代VS ゆとらない世代」として、世代別に分かれてディベートを行う予定としています。正直、どうしてもゲストにお話を聞く会に人が集まってしまうきらいがありますが、当研究会の目的の一つである「自説を作り上げる」にチャレンジしてもらうためにも、ゲストなしの回にもお越しいただきたいです。

 当研究会のスタンスは、「とがった人間、挑戦的な態度大歓迎」というところでしょうか。もちろん、JSHRMの自主研究会ですので、「講義を聴く」のではなく発言することにより主体的に参加して頂きたいのは当然ですが、それだけではなく、「顔見知りどうしの井戸端会議にしない」ということを(少なくとも主催者2名の間で)掲げており、なるべく参加者の主張や意見を糧にしながら話を広げ、収穫を得られる場にしたいと思っています。とは言っても敷居の高いものにはしたくないので、レジュメを参照しながら気軽に参加してもらえるようにしています。
 会社の中では得られない刺激を求めている人事パーソンの方、お待ちしております!

倉重 公太朗(安西法律事務所)



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