平成時代に蔓延した組織の閉塞感とその正体とは?
~「空気」が支配する組織と集団圧力の弊害~

『「空気」の研究』山本七平 著作が好評です。1983年刊行の著書ですが、平成も間もなく終わろうとするこのタイミングで話題となっています。特にここ10数年の日本のあらゆる組織を俯瞰してみると、「理由はわからないが従わないといけない」とか「これまで行ってきたやり方が正しいかどうかわからないのだけれど、これまで通りやらないといけない」という類の意思決定が横行しているように感じています。結果として、不祥事も増加していますし、何より不祥事に対する責任の取り方がトンチンカンです。こうした意思決定の背景を考える際に「空気」の存在は私たちに多くの示唆を提供してくれます。

著者曰く、空気とは、「誠に大きな絶対権を持った妖怪」と表現しています。そしてこの妖怪は、人に”一定の行動パターンを強いる”ものであり、”非常に強固でほぼ絶対的な支配力をもつ判断基準”ということのようです。加えて、”宗教的絶対性をもち、我々が抵抗できないなにか”なのだとも表現しています。かなり手強い存在です。しかしながら、私たちの組織がこの「空気」に支配され続けている限り、閉塞感や不信感が高まり、新しいアイデアが創造されることもありません。組織が停滞・衰退するばかりです。

まもなく新しい時代を迎えます。みなさんでこの「空気」という怪物に正面から立ち向かい、打ち負かそうではありませんか!

目次


岡田 英之

編集部から “Editorial Scope”



特集1:平成という時代を総括する(1)~劣化する組織マネジメントとオッサン社会の影響~
ゲスト:コーンフェリー・ヘイグループ シニア・クライアント・パートナー 山口 周 氏



特集2:平成という時代を総括する(2)~社会機能不全の原因を探る~
ゲスト:早稲田大学大学院政治学研究科 講師 藤井 達夫 氏



【シリーズ】ぶらり企業探訪(1):意外と見えにくい地方就活生の実態~株式会社地方のミカタの取り組み~
ゲスト:株式会社地方のミカタ 取締役DEO 佐久間 大 氏



【シリーズ】ぶらり企業探訪(2):フリーランス経理部長という働き方~職場の不正から見えてくるものとは?~流創株式会社
ゲスト:流創株式会社 代表取締役 経営コンサルタント・作家 前田 康二郎 氏



【シリーズ】ぶらり企業探訪(3):フリーランスという働き方を考える~株式会社パワービジョン~
株式会社パワービジョン代表取締役、ポートフォリオワーカー 山田 竜也 氏



【シリーズ】伝統を紡ぐ人々:-セミナー報告
伝統から学ぶ人材開発「能楽が果たしたイノベーション-心と体に効く能楽」



【JSHRM活動報告】2018年度 JSHRMコンファレンス開催について



【シリーズ】自主研究会おじゃMap第9回
若手人材育成研究会



【JSHRM活動報告】HRcafe2018
「日本の未来は明るいか 企業の価値創造」



【シリーズ:会員の部屋】JSHRM事務局 星   明



JSHRM事務局だより



読者アンケート:Insights Vol.98 2019.1月号