上村紀夫講師による特別セミナー
大好評につき、Part2開催決定!

『なぜ従業員のココロは会社から離れるのか? 「マイナス感情最小化」のすすめ』をテーマに、2019年11月18日(月)に開催された特別セミナーは大盛況でした。セミナー当日の「資料が欲しい!」という出席者の要望が多く、上村講師のご厚意で、後日資料(簡易版)をご用意してくださいました。
また、「もっとお話しを聞きたい!」という要望も多く、2020年3月4日(水)にセミナーPart2を開催する運びとなりました。
今号では、株式会社エリクシア代表取締役で、「経営コンサルタント・産業医」としてご活躍の上村紀夫講師による特別セミナーの様子をご紹介します。ご興味を持たれた方は、是非、3月のセミナーにお越しください。

「マイナス感情の蓄積」に意識を向けることが大事

 上村講師は、心臓外科医としてのキャリアを積まれた後、米国に留学してMBAを取得され、現在は、経営コンサルタントや産業医としてご活躍されているという、多彩でユニークなご経歴の持ち主です。「個人のココロ」の問題、「組織のココロ」の問題、その両方について、専門的な知見をもって、課題解決に取り組まれていらっしゃいます。

 「なぜ従業員のココロは会社から離れるのか?」は、多くの人事担当者や経営陣の頭を悩ませている問題です。それに対して上村講師は、「組織内で課題になっている事象の多くが『マイナス感情の蓄積』によって生じており、『マイナス感情の蓄積を解消すること』で解決する」として、「マイナス感情の蓄積」に意識を向けることが大事、と以下のようなメカニズムをお話しくださいました。

 「仕事に何を求めるか」という「労働価値(価値観)」は、社会においても個々人においても変化するものだが、そういう変化に会社が対応できずに「労働価値のミスマッチ」が起こると、「マイナス感情の蓄積」が生じる。それが「個人活性(心身コンディション、働きやすさ、働きがい)」の低下をもたらし、メンタル不調、離職、ぶら下がり、などの問題が起こる。「個人活性の低下」は、周囲のメンバーにも影響を与え、連鎖反応が起こりやすいため、「組織活性の低下」ももたらし、雰囲気悪化、定着率低下、生産性低下などの問題が起こる。

 「マイナス感情の蓄積」に目を向け、「マイナス感情を最小化する」ことに注力することが、「個人活性の低下」や「組織活性の低下」を減らし、活き活きと働ける組織の実現につながる、というわけです。

「無関心」と「想像力の欠如」が最大の組織不活化因子

 では、どうやって「マイナス感情の蓄積」を把握すればよいのでしょうか。上村講師は、従業員意識調査を実施・分析し、「組織活性を通してマイナス感情の蓄積度合いを確認する」ことを提言されています。

 留意点として、(1)調査すること自体を目的としないこと、(2)従業員の労働価値を把握できることが重要、(3)2次分析(分析プレゼンなど)ができないと意味がない、の3点をあげられています。

 つまり、「ココロに関心を持ちマイナス感情の発生機序を理解する」ために、現状を把握するための調査を実施することが大事であるし、「2次分析をして、減らすべきマイナス感情の対象を把握し、必要な人事戦略を練る」だけの想像力が必要というわけです。言言い換えれば、「無関心」や「想像力の欠如」が、最大の不活性因子ということです。

アジャイル時代は「心理的安全性」が重要因子

 セミナーでは、「アジャイル時代は『心理的安全性』が重要因子」になっていることの説明もされました。

 「アジャイル環境では、変化への処理能力が追い付かず組織に不安感が蔓延するので、働きやすさの低下や心身コンディションの低下が起きやすい。たとえば、昨今注目されている『1 on 1』は、社員の『心理的安全性』のベースラインを上げ、不安ゾーンを遠ざける、というマネジメントの『精神的サポート』の一環である。『業務管理』の一環として使ったら効果がない」というご説明に、非常に合点がいきました。

 次回のPart2も楽しみです。

取材・文:仲野 美佳(Insights編集部員)