HRテックの現実と将来!
従業員体験(EX)をHRテックで実現するには!
株式会社スマートビジョン 代表 石川 洋

いしかわ ひろし 東京工業大学工学部卒、慶應ビジネススクールMBA取得。

 日立製作所、ソニー株式会社で、国際マーケティング、グローバル支援業務、グローバル人材マネジメントを中心に通算25年、長年、国際ビジネスに携わり、海外販社支援のため、多数の長期出張や米国駐在を経験した。その間、米国現地会社役員として約5年間勤務。
 1999年に独立し、各種の研究会、講座、セミナー、ワークショップ、講演、個別研修等を、既に数百の団体に対し、数千回実施し、延べ1万人以上が参加。
 グローバル人材マネジメントのプロフェッショナルのための7つの国際大会に、通算31回参加し、計9回英語で成果発表、11の認定プログラムを修了。特に、国際メンタリング学会IMAでは、アジア初の5回成果発表をこなしたアジアで一番熱心な「人材育成・人材開発、メンタリングの達人」として有名。2009年7月から、日本人材マネジメント協会JSHRM執行役員、SHRMコンピテンシー研究会・戦略的人材マネジメント研究会 代表世話人。



1.序論;HRテックとは?

HRテックとは?
 HRテック
では、本来、人工知能(AI)やクラウド、ビックデータ解析などの最先端技術を活用して、組織横断的に共通の人事情報を一元管理し、自動的に相互の仕事の進行状況のやりとりを可能にすることで、より価値の高い創造的な活動や、効率よく質の高いビジネス支援サービスを提供します。これにより、各部署がかかえる人材マネジメントの課題を解決し、売上拡大に貢献することが期待されます。
 HRテックは、多くの先進企業にて、すでに給与計算、ベネフィット、戦力マネジメント、統合型タレントマネジメント、人材採用、パフォーマンス評価、学習、しあわせマネジメント、エンゲージメント、ダイバーシティ、各種の計画・分析、職場の生産性の12の分野にて、活用されていますが、皆さんの会社では、どの程度活用していますか?

HRだけなく、各事業部内での有効活用が一層重要に!
 HRテック
というと、人事の人達が、最新の情報システムを駆使して、採用や人材投入、人材育成計画等の人事の業務に活用するためのものと考えられ、人事だけが入力・活用するものと思われがちですが、近年のHRテックは、人事・情報部門が音頭をとって、全社的に人財マネジメントに使える情報システムを構築して、現場のマネジャー、リーダー、更には各メンバーも使えるようにして、グローバル人材マネジメントの効率化、高成果を引き出す意志決定支援ツールとして貢献しています。
 最近のタレント マネジメントシステムの運用では、一般社員が、自らの実績を積極的に、アピールすることで、将来の人財開発や、人財登用・抜擢をより迅速、効率的、効果的に進めるセルフサービス機能付きのHRシステムが普及しています。
 当初は、一部の部署だけで、HRテックの導入が進んでいる企業もありますが、出来れば、組織横断的に、全グループ企業も含めて、一元化する必要があります。

欧米諸国では、この分野でも共同研究が進展している!
 長年、欧米諸国では、HRテックの共同研究が進んでいます。
 例えば、女性の研究者が中心になって、多くの企業とコラボグループを結成して、共同研究を進めているRed Thread Researchがあります。グーグル検索すると、調査報告を見えることができます。
 この体系では、各部門でのダイバーシティ(多様性)を重視しながら、互いに協力し、リーダーシップ開発、キャリアマネジメント、業績評価、具体的なビジネスの検討と診断解析を進めています。
 各部門が独自に進めるより、より効果的、効率的に進められるもので、会員同士の共同研究を促しています。このようなネットワークを通して、HRテックの標準化が徐々に進むことになります。
 これからは、各部門が独立して、進めるより、各々の多様性を認めながら、互いに協力できるものは、協力していくのが、本来あるべき姿だからです。そのコーディネータ役をしているのが、HRプロフェッショナルになります。

急速なIT技術の進展とネットワーク網の発展が全てを変えた!
 以前の技術では、難しかったものが、大容量高速インターネット網の到来により、ようやく可能になり、モバイル通信も、高速通信の4G・5G時代の到来により、効率的、効果的ビジネスに発展したからでもあります。
 さらに、AI技術の進展により、高速データ検索、解析が可能になりました。この技術を活かすには、求められる人材のソフト・ハードスキルの中身も大きく変わった。
 ミレニアル世代(20-38歳)、Z世代(19歳以下)は、IT技術のハードスキルは、対応性が高く、世代の交替により、物事の考え方、進め方も大きく変わったのです。
 それに基づき、職場でも、新しい技術に対応できる人財を求めるようになりました。
 やる気の引き出し方(エンゲージメント手法)も、従来とは大きく変わったのは、当然のことです。


2.エンゲージメントの進化

従来のエンゲージメント手法は、多く進化した!
 年評価により判定する従来型のエンゲージメント手法は、エンゲージメント1.0と呼ばれ、納得性、透明性の視点で、色々の不満を抱えていた手法です。
 これでは、まずいということで、2012年ごろから、タレントマネジメント ソフトに搭載されたパルス調査、センサーを活用して、行動調査をしたり、スマホを活用して、フィードバックする手法は、エンゲージメント2.0と呼びます。
 これが、更に進むと、全社員を対象に、社員主導で、AI機能搭載のポータルに問いかけると、AIが自動的に対応する時代になりますが、このような時代をエンゲージメント3.0と呼びます。
 このようなエンゲージメント手法の進化を可能にしたのが、HRテックなのです。
 エンゲージメント3.0では、行動経済学の視点で、科学分析に基づいて、人間に正しい行動を促すIntelligent Nudgeが誰でも使える様になります。これもAIのおかげで実現しました。
 また、センサーで入手したデータを分析する組織ネットワーク分析ONA(Organization Network Analysis)が実用化され、現場で起きている現象を把握し、改善を促します。
 ミレニアル世代、Z世代は、データや分析結果を示して、改善を促すことで、改善しなければならない理由がよりきちんとわかり、若手人財には、大変有効な分析法であると同時に、効果的な改善手法と言えます。
 これも、HRテックだから、なせる技であり、センサーデータがこのように使われるのかを理解でき、改善を行動で示す動きが加速します。
 たとえ、社員証にセンサーを入れることに抵抗を示す社員がいても、この様な活用事例を示すことで、どう行動すれば、周りの人に貢献できるのかを知ることができ、抵抗感が薄くなります。
 従来、評価結果の説明が難しいと思っているマネジャーが多いことから、今後は、マネジャーの意識改革が必要になります。

社内フィードバック網を構築する!
 2012年頃より、欧米企業で導入が始まった、新パフォーマンス・マネジメントの導入では、日頃からのフィードバックをする習慣づけをし、定期的なパルス調査を実施して、問題点を洗い出し、軌道修正が必要なものは、早めに手直しすることができるのも、パフォーマンス マネジメントの最新ソフトの手助けがあってのことであり、これなくして、実現はむずかしいと言えます。
 パフォーマンス チェックインを2-3ヶ月ごとに行うにしても、プロジェクトの進捗状況を自動アウトする機能が欠かせません。
 最新のタレント マネジメントソフトでは、OKRベースの目標設定、チェックイン用の資料作成まで、こなしてくれるので、マネジャーの負荷も以前よりは、改善しているからこそ、この様な手法が可能になります。これもHRテックの功績が大きいと言えます。

時代と共に進化するHRテックの流れ
 2000年代には、人事主導で、タレント マネジメント システムの導入が進みました。これは、人財情報の一元化として、大変重要なステップになります。
 タレント マネジメント システムを活用して、社員からの意見聴取がオンライン上で、簡単にできるようになると、個別の要望事項に適時個別対応することが求められるようになりました。
 この流れから、ピープル マネジメントを導入することで、事実と証拠に基づき、きちんと説明が可能になります。
 企業ごとの、企業風土、価値観を念頭に置いて、各職場にて、進めるもので、職場のマネジャー、現場リーダー主導にて行われ、プロジェクトごとに役割を決めて、権限委譲することで、責任が明確になります。
 これを更に進化させ、分析、予測機能を持たせると、さらなる生産性の改善を目指すことになります。この中では、個人のパフォーマンス改善、チーム内プロセスの改善等を現場主導、社員主導にて、実践します。
 この実現には、実際の仕事体験(work experience)を見る仕組みが役立ちます。
 例えば、鉄道や航空機の運転訓練では、シミュレーションを活用しますが、これと同等の仕事体験ができる仕組みがあるかどうかが決め手になります。これらも含めて、HRテックにて管理し、学習履歴を残します。
 この進捗状況により、いつから、現場に投入できるのかを判断し、プロジェクトの進捗状況に反映させます。

関連業務の従業員体験の機会こそが、成長の起爆剤に!
 従業員体験は、現在の業務内容では難しいということも当然あります。そういう場合には、どのように対処したら良いでしょうか?
 今の時代は、自分の意志で決めた方が、やる気が高まり、上達するものです。社員主導で、関連業務への体験をしてもらうことで、相手の気持ちを理解できるようになります。
 顧客の立場を理解するには、実際に顧客体験するのも役立ちます。
 また、得意な分野があれば、副業として、働くことで、更に磨きがまし、本業にも良い効果が期待できます。
 ある企業では、顧客ベースの従業員体験を、副業体験から学んだ事例も多くあります。
 例えば、多様な職種を抱えるSodexoでは、従業員体験をストーリー化して、社員教育にも活用しています。

従業員体験(EX)サービス体系は、こう進化した!
 初期段階では、Eラーニングで学べる体型になりましたが、2005年頃のタレント マネジメントの普及期では、一部社員に必要な個別のサービスを提供できる様になりました。
 2010年代では、新しいパフォーマンス マネジメントでは、70:20:10の原則を導入し、実体験の映像をいつでも見れる様にする(on demand)ことで、継続学習(Continuous Learning)を可能にしています。その場合、ビデオ、YouTube等の映像が役立ちます。
 2018年頃には、デザイン学習のプログラムに応じて、ミクロ・マクロ学習を、いつでも、どこでも学べ、くり返し学習も可能にしたのが、デジタル学習(Digital Learning)です。
 2020年代以降は、全ての映像・データは、高速デジタル通信網5G等を通じて、ほぼリアルタイムで送られ、複数箇所での配信と相互のやりとりも可能になります。

これからは、行動を促す共通プラットフォームが必要!
 最新のパフォーマンス マネジメントでは、業績管理とエンゲージメント分析、認証・リワード関連、更には、学習とキャリア関連は、相互に関係があることもあり、ソフトは違っても、共通のプラットフォームが必要になります。
 同じタレント マネジメント内であれば、連携はとれますが、今後は、異種間のソフトの相互インターフェースをよりスムースにするため、合従連衡やM&Aが進みます。

進化を早めるには、従業員体験プラットフォームが必須
 エンゲージメント3.0
では、従業員の成功体験を静止画・動画で紹介すると、宣伝効果が高く、モチベーションも上がり、エンゲージメントの改善に役立ちます。
 各自のスマホで簡単撮影・録画した映像を、簡単に編集し、生々しい映像を提供してもらいます。
 現在のスマホには、超高精細映像センサーを搭載していますので、このきめ細かな映像を使って、社内YouTubeに投稿してもらいます。
 社員の実体験を収録して映像を記録し、社内で再活用できるように従業員体験(employee experience)のプラットフォーム化が進みます。
 これらの貴重な体験を必要に応じて、全社的に活用することが成功への近道になります。
 人事部では、優秀な作品には各種の賞を提供して、栄誉を与えることです。これらの貴重な映像が、今後の採用活動、グループ内のプロモーション活用、CSR活動にも有効に活用できるからです。

ライフサイクルで、会社が支援する仕組みを提供していますか?
 社員の成長とキャリア アップにより、成功体験の機会を提供し、生産性を改善、社員のしあわせの実現と同時に、持続可能な社会を目指す先端企業として、地域社会からも感謝される様、ライフサイクル全体で支援することが重要になります。

3.デジタル時代に対処するための学習とスキルの向上が必須に!

ハードスキルだけでなく、ソフトスキルが求められる
 激変する仕事環境を乗り切るには、伝統的な従来の学習では、対応できず、デジタル時代に対応したハード及びソフトスキルの学習が必要になります。従来の大学教育では、学べなかった人が多く、入社後に企業内で対応すべきスキルが増加しています。
 一般的には、ハードスキルだけでなく、チームをリードできるソフトスキルが求められます。
 多様性(Diversity)を受け入れて、職場の仲間と協力して仕事を進める能力、適応力・柔軟性を持って、主体的に進めていけるかどうかが問われることになります。
 IBMの調査でも、柔軟性、迅速性、適応力、時間通りに実践する力、チームで働ける能力、行動力、コミュニケーション力等のソフトスキルが必要になります。
 また、ハードスキルでも、解析力、ビジネスの先見性が求められる様になりました。今後は、これらのスキルを企業内で学べる機会を提供する必要があります。

技術の進展に対処するには、3つのステップがあります。
 学習にて、求められるスキルには、3つがあります。
 生産性の向上、迅速性の改善を進めるUpskilling、従来のPC/専用端末ベースから、スマホ・タブレットを主体にした体系に移行するReskilling, その後、AI機能、ナッジ、ゲームを活用したシミュレーションベースに転換するReinventionの段階になります。

ミクロ学習とマクロ学習
 学習をする上で、重要な点は、今の仕事に役立つことを学ぶためのミクロ学習と、新規分野の仕事をする場合には、どんな点を学ぶ必要があるのかを考えるマクロ学習があります。
 競合先と競争する場合、時代が大きく変わろうとしている場合には、従来の進め方に拘らず、新しい手法をどしどし取り入れて、効果があるかを検証する必要があります。
 経験あるメンターの支援を得ながら、進めることで、効率を高めることが、飛躍の鍵になります。

学習体験プラットフォームから何を学ぶのか?
 従業員体験の効率的活用と言っても、(1)学習体験、(2)各種のプログラム提供、(3)マイクロ学習、(4)各種アセスメント ツール、(5)ライブラリー概要、(6)ワークフロー関連、(7)LMS学習記録、(8)学習記録関連等の各種プラットフォームがあり、これらを統合して、ダッシュボード化して、関係幹部に示す必要があります。


4.これからのキャリアは、こうなる!

キャリアの考え方は、こうなる
 従来のキャリアは、知識中心の資格・認定や、会社での地位が重要だとする考えが強かったですが、これからは、過去の成功体験であり、これから成功出来る可能性がどれだけあるかで決まる要素が強くなります。
 従い、プロジェクトの中で、どれだけチームに貢献したかであり、体験を通して、どれだけ成長したかを問われることになります。
 地位は、上から与えられるものではなく、自分で機会を探し、良い機会を得るものであり、上長が、支援してくれるかではなく、良いメンターをみつけて、どれだけの支援を得られたのかが鍵になります。また、準備ができたから始めるのでなく、自分で、いつ始めるかをきめるかであり、任務につくというより、成長の良い機会をえられたと感謝することが重要だと言えます。

キャリアが成立する3要素とは?
 キャリアを成功に導くには、個人の希望、会社での必要性だけでなく、社会で必要とされているか、どうかが鍵になることが多い!
 この3点がすべてそろっていないとビジネスにならないのが、現実です。従い、この3点が揃っているかを、検証することになります。


5.しあわせ市場は、大きく成長する

幅広い意味でのしあわせ感とは、主に、個人のしあわせ感、仕事でのしあわせ感、会社のしあわせ感の3つの面があり、キャリア、健康、会社の目的、リーダーシップ、チーム、仕事や職場環境、組織上の慣行、時間、家族、財政上の問題等多種の側面を持っています。
 各種の調査結果によると、しあわせ感(well-being)が高まると、ビジネスの成功度が高まるとの報告があります。
 例えば、「しあわせ感」が高まると、「人々は、8倍やる気が出る、3.5倍生産性が上がり、彼らの人生が42%以上有意義に感じられる」という。
また、「病気休みも45%減り、S&P500指標も6期以上、上昇気流になる会社の離職率も50%
以上改善する」と言われます。(出典:WEF the wellness imperative 2010, Gallup web panel study 2014 他)
 これから判断すると、仕事での「しあわせ感」を高めることは、社員(people)だけでなく、会社(organization)にとっても、非常に重要な取り組みになります。

健康経営から、しあわせ促進活動に進化
 従来は、健康経営が注目されたが、現在は、職場でのしあわせ感(Wellbeing)が実現すると、従業員の活性化(Vitality)が進み、それに伴い、業績が改善すると言われ、企業の持続的成長には、欠かせないものになります。
 しあわせを感じる分野には、家族、健康、キャリア、金銭面、時間等の色々のものがありますが、皆さんは、どの分野が一番感じますか?
 また、HRの分類の中で、どの分野が一番重要なのかと考えると色々な意見が多く寄せられます。
 特に、新入社員の導入プログラム、目標達成、給与・ボーナス面、人材開発面がありますが、皆さんは、どれを重視しますか?

 これらの人材指標を抽出して、経営者に「見える化」すると、経営者の意識改革が進みます。
 経済的な問題は、しあわせ感に大きく影響を与えます。
 SNS等のツールがあると、多くの若者の気持ちを把握するのに、役立ちます。
 また、上長の影響は、非常に甚大で、ダメなマネジャーだと、会社を辞める確率が、飛躍的に高まります!
 会社での「しあわせ感」が高まると、エンゲージメントやパフォーマンスが高まり、定着率が上がり、医療費が下がり、欠勤率も下がるという結果になります。
 また、近年、注目を浴びているSDGの目標を達成できるのか、どうかも重要な視点になります。


6.注目を集めるピープル アナリティクス

ピープル アナリティクスとは?
 ピープル アナリティクス
は、財務分析、HR分析、監督上の解析を含むものとされ、年齢、学歴、学習データ等の静的データの他に、社員のモチベーション、ストレス、働き具合、満足度を見える化した動的データを加えて、意思決定に役立てようとするものです。この中には、人材のポートフォリオ分析、チーム ビルディングも含まれます。
 HRテックの時代の到来により、人材マネジメントの近代化が期待されましたが、IT人材の採用等で苦労し、ピープル アナリティクスの取組みも、未だに試行錯誤が続いているのが実態です。これを徐々に軌道に乗せ、実績を上げることが強く求められます。
 これからのピープル アナリティクスは、現在の状況や課題をわかりやすく示すだけでなく、これから、何をすべきなのかを示すツールに進化します!
 経営層だけでなく、ミレニアル世代、Z世代に対しても、より納得性が高まり、改革意欲を増すことができるようになります。

北米では、金融関係、IT企業での導入が進んでいます。
 北米企業の12業界中では、平均22%の企業が導入しており、この中でも、金融、IT関連企業でのHRアナリティクス導入率が一番高く、大都市に立地する企業では、さらに高い。特に、金融都市のニューヨーク、IT関連企業が多いサンフランシスコでは、導入率が高いのが特徴です。
出典:The Rise of Analytics in HR, LinkedIn 2019

Office365で、ピープル アナリティクスを実現!
 Office365の中の、Teams, Workplace analytics, Graphを活用することで、簡単にPeople analyticsを実現することができるようになります。
 比較的に簡単に実行できることを知れば、更に普及が進みます。

ピープル アナリティクスを成功に導く15の鍵
 ピープル アナリティクスは、組織設計、チーム統制、ビジネスパートナー、組織の統合、戦力計画、ビジネス知識、分析スキル、スキルの見える化、AIモデル、システム統合、データ品質の改善、知的財産の保護等の15分野で有効に役立つと言われます。これを実現するには、1-2人の人員では、難しく、組織横断的な協力態勢を構築し、連携することが必要になります。

7.まとめ

HRテック ベンダーの再編により、新時代が到来!
 HRテックにより、人事だけが活用して来たものが、各事業部に主導権が移り、全社的に普及するキッカケになれば、大幅な生産性の改善が期待できます。
 HRテックのベンダーも乱立していますが、今後は、合従連衡が進み、どこが、メジャーになるかが、明確になります。
 それまで、動きを静観しているのでは、後手になり、競争力改善は見込めません。
 まずは、発展性のあるタレント マネジメントを導入して、徐々にアップグレードするか、個別のソフトで準備してから、統合型ソフトにグレードアップするかを真剣に考える必要があります。
 いずれにせよ、メジャーになるものを導入できるかであり、HRテックを使いこなせる企業こそが、勝ち組になれます。
 なお、今回、ご紹介した内容を、4月24日(金)開催予定の戦略的人材マネジメント研究会で、概要説明を行い、進め方に関して、質疑応答と討議を行いたいと思います。
 また、毎月開催のSHRMコンピテンシー研究会でも、テーマ毎に、議論する機会を提供していますので、皆さんの積極的な参加をお待ちしております。
 今回使用したチャートの多くは、HRテックの権威であるJosh Bersin氏作成のチャートから引用させて頂き、解説・補足をさせていただきました。